賛同企業の声

Talk Session

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輝ける人材を輩出し、持続可能な社会を作るためにやるべきこととは

対談者:高木 純(株式会社NIPPON Platform代表取締役社長 兼CEO、一般社団法人NIPPON応援団理事)

対談者:高木 純(株式会社NIPPON Platform代表取締役社長 兼CEO、一般社団法人NIPPON応援団理事)

NIPPON応援団を設立するにあたり、理念やビジョンに共感され、より深く活動に関わりたいと理事になられた、高木氏。今回は、日本が抱える問題から当社団が目指すもの、日本のあるべき将来のかたちまで、とことん語っていただきました。

今の日本が抱える問題 日本人は輝いているか?

高木氏
Q

まずはNIPPON応援団の活動にご賛同された理由や背景について伺います。今の日本が抱えている問題点について、ご意見をお聞かせください。

高木

今の日本では、本来輝くべき人が日本社会の習慣などにより、輝けなくなっているように見えます。例えば、すばらしいキャリアを積んできた人なのに、「日本社会に根強くあるルール・文化によって家の中にとじこめられている」という言い方は語弊があるかもしれませんが、結婚後は思い通りの人生を歩めていない女性が少なくないと思います。
男性は、比較的自由に、自分の好きなようにできる文化が日本にはあるのに、女性はどうだろうか、と疑問に思うところです。

この状況は、いまの子どもたちにも顕在していると思います。インターネットを通じて社会を見ると、やりたいことをやって活躍している人が世界中にいることがわかるのに、日本社会の大人たちが逆のことを言っているのです。

Q

さらに、日本が抱える問題として、少子高齢化によりどんどん労働人口が減り、生産力が下がることは明らかですよね。

高木

少子高齢化の解決策として、テクノロジーの進化により、人に替わって仕事をするロボットなどの導入が進めば、ある部分、人手不足が解消され、生産性を上げることは可能だと思います。

しかし、家庭にいる女性や社会弱者といった人たち、つまり「生産力というカテゴリの中に入っていない人たち」が世の中には存在しています。この人たちを労働市場に取り込んでいかないと、真の生産力の解決にはつながらないと思うのです。

Q

まさに、それが今の日本の社会構造といえるのではないかと思います。こうなってしまった要因には、どのようなことが考えられますか。

高木

ひとつに、総中流社会の弊害が挙げられると思っています。「誰もが同じ生活レベルであることがすばらしい」という価値観が浸透した結果、「みんなと同じ」ことに執着したり、生活レベルを変えられなかったりする。そのような意識では、新たなことに挑戦する精神や人材が育まれないのは言うまでもありません。
また、過去を作り上げた人たちも、いまなお、その価値観に固執しているように見えます。

Q

少子高齢化に伴う人口減少の問題は、コミュニティーの形成にも影響があると思うのですが、いかがでしょうか。

高木

コミュニティーの点でも、日本には問題があると思います。高度経済成長期あたりから交通網が整備され、首都圏への流入率がぐんと高まりました。それにより地方は過疎化・老齢化し、地域コミュニティーを形成しにくくなってきた。そんな中、地方に住み続ける人たちが、よりよい暮らしをしていくために、自分の人生や社会を変えようとすることは難しいと思います。
一方で都市部は、人口の過密化が進み、隣人は誰なのか知らないという状況が起きていて、人付き合いが希薄です。都市部と地方では同じコミュニティー問題でも、異なる傾向がありますね。

高木氏

NIPPON応援団のミッションとは、持続可能な社会と新しい仕事の創造

Q

今の日本には、社会参加できていない人が実に多いということですよね。この問題を解決する策として、高木さんは、どのような未来図を描いていらっしゃいますか。

高木

今までなかった仕事を創り、社会参加できていなかった人たちに働いていただくことだと私は思います。そうすれば、労働市場の活性化にもつながります。

そこで私は、「可処分時間」に注目しました。可処分時間とは、自由に使える時間のことで、本当は使える時間があるのに、有効に使えていない、あるいは、何かをやりたくてもできない人たちがいることがわかってきました。特に注目すべきは、同じ生活パターンを繰り返している女性たちがいるという点です。これらの人たちが持っている能力やパワーをもっと生かすことができるはずで、女性には本来、持続的に社会を変えていける力(能力・資産)が潜在的に備わっているのではないかと思います。

私はこれまで「自分はやっている感」を持って生きてきましたが、そんな中、母・妻・娘に支えられていることを実感するようになりました。女性が、息子・夫・父を支え続けるという、その力が社会にもっと生かせないか、と。

Q

「持続性」というキーワードはかねてより国際的にも重視されています。持続可能な社会とは、どのようなものでしょうか。

高木

持続可能な社会の根底には、一種の宗教観があると思っています。お金になる・ならないということではではなく、「不安が取り除かれる」、「心が満たされる」といったことです。
しかし、宗教観をビジネスの世界に落とし込むと、不快感を覚える人もいるため、「人のため・誰かのために」という言葉に置き換えるとわかりやすくなります。

つまり、本当の「満足」は、収入や消費だけでは生まれないということです。承認欲求が満たされなかったり、社会参加ができてない人が多かったりというのは、心の乏しい人が増えることと同義で、社会として健全ではなくなります

この点を踏まえた上で、顔の見えない相手ではなく、日々の生活の中で出会う人の役に立てる仕事をする。これを続けていくことで、それまで可処分時間をもてあましていた人たちが、「時間の豊かさ」に気づいたり、「やりがいを見つける」といったことにつながったりしていく。このサイクルができれば、ビジネスと人の両方がよくなっていく。これこそが、持続可能な社会ではないかと思います。

Q

持続可能な社会とビジネスの成立について、もう少し詳しくお聞かせください。

高木

国の予算は国民や社会に対する再配分ですが、本来は国でやるべきことを、民間の経済力を使って解決することがポイントです。この点は、企業の財源の使い方に課題があると考えています。大企業は財源がたくさんあるため、立地のよい場所に店舗を構えることができるし、PR活動に多大な投資をしますが、こういったことに予算配分が偏っているように思えます。

そこで、NIPPON応援団では、票集めのようなことができるとよいと考えています。小さな票がたくさん集まることで、本来大事なことが浮かび上がっていき、それが社会の予算の再配分を検討するきっかけとなる。そうすれば、本当に必要なことにお金が使われるようになり、特定の事業者だけが儲かるようなしくみにならずに、バランスのとれた社会になるのではないかと思います。

Q

なるほど。それはいいアイデアですね!いまは本当の声が表に出にくい世の中ではないかと思います。

高木

そのことが、いま起こっている、さまざまなひずみにつながる要因であるとも思います。だからこそ、報酬や仕事のあり方を変えていく必要がありますよね。

また、働き方についてもずいぶん前からいろいろと言われていますが、アイデアは出尽くしていて、それが実行に移せていないだけではないかと思います。時短勤務、在宅勤務、クールビズなど、これまでのアイデアを小さなコミュニティーで実行を繰り返すところから始めるだけでも、十分に変化を起こせるのではないでしょうか。

人財にこそ価値がある、その効果とリスク

Q

テクノロジーと人間との関係については、どのようにお考えですか。

高木

人間はおもしろいもので、AIなど人が介在しないサービスなどについては、お金を払うことを渋る、つまり無償化に向かうことが多いのですが、人が介在するものにはお金を払いたいと思うものです。人間心理とは裏腹に、いまはテクノロジーが前、人が後ろになっている。これが逆になるのが正常なかたちではないかと思います。

「おみせ応援プロジェクト(※)」の企画が挙がったとき、ある人は「儲からないビジネスだね」とおっしゃっていました。しかし、なんでも相談できて、必要なモノや情報を持ってきてくれる人が近くにいたら、そこには「信頼関係」、つまり人と人とのつながりが生まれます。そうなれば、その人からきっと買うようになるのではないかと。このかたちがまさに、「人が前」ということだと考えます。

※ おみせ応援プロジェクトとは、デジタルスタンプカード、クーポン発行、顧客管理、各種支援機能、決済機能などがあるアプリとタブレットを飲食店などに提供して、店舗運営の利便性を上げるとともに、サービス向上の支援をするプロジェクト。提案するにあたり、「おみせ支援マスター」と呼ばれるスタッフが営業活動を行う。

参考書籍:うちの奥さんは、商店街を歩くたびに手を振られるんですがどうなってるんですか?(高木純 著書、NIPPON応援団 代表:青山真実子 監修)

Q

「人が前」になってビジネスを行うためには、「人材育成」という課題が挙げられるかと思いますが、この点はいかがでしょうか。

高木

人は、人が介在することにお金を払いたいのに、人を育てることに目が向かない傾向が見られます。今こそ、そこに光をあてていくべきです。

ところが多くの企業は、人材育成において減点法を採用しているようです。減点法にはガチガチのルール策定が必要になり、さらに管理監査が必要で、投じるコストもかかることから、マイナスの意識が動きがちになってきます。
これを加点法にすれば、ゆとりを持って評価ができるようになります。人材育成や評価をプラス意識にもっていくためには、「人間は誰でもミスをする」ということを前提にする。その上で、人材育成は子育てと同じと捉え、小さなけがをするのは成長段階において必要な経験のひとつとしていくことですよね。そんな中でも、プラス1、プラス2をほめることが、最終的には人材育成におけるリスクヘッジになります。

このように、失敗を恐れずに挑戦する環境を作ることも、持続可能な社会には必要だと思います。

可変性と普遍性を両立させて成長し続ける

高木氏
Q

最後に、NIPPON応援団でかたちにしたいことをお聞かせください。

高木

韓国での動向として、テレビゲームをやってはいけないと言われて育った人が親世代になった今、プロゲーマーという職業が成り立っていて、自分の子どもがプロゲーマーになりたいといったらスパルタで育てるというケースがあるそうですよ。プロゲーマーという職業は、10年前には想像もつきませんでした。

この話に限らず、時代につれ、これからも新しい職業が出てくるでしょう。NIPPON応援団でも「人づくり」、「仕事づくり」の2点ができるとよいと思います。また、将来的にはビジネスモデルを作れるといいですね。
さらに、NIPPON応援団が応援をすることで、輝く人たちがどれくらいになるのか、目標値を持って取り組んでいきたいと思います。

そんな中でも変わらずにいることは、「人を応援したい」、「誰かのためになりたい」という「思い」です。やり方やツールがかわったとしても、これは普遍的な意識として持ち続けるべきだと思います。
さらに、NIPPON応援団に何か依頼をしていただける企業には、その企業が望むものを作れるようにしたいですね。お困りごとをお持ちの企業にはぜひご相談いただければと思います。